Dr.Leak よくある質問トップ5
添加剤
8月に入り毎日暑いです。この時期になると、たくさんの方から多くのご質問をいただくのですが、このコラムではそんな数ある質問の中でも特に多いトップ5のご質問にお応えいたします。
5位 ドクターリークはゲージマニホールドで注入できるか?
このご質問に対する答えは、「仕組み的には可能だが、推奨していない」になります。その理由としては、Dr.Leakはこの小さな缶の中にオイルと漏れ止め剤が含まれており、少量のガスでこれらを注入する必要があるからです。
ゲージマニホールドでは黄色と青色のホースを通ってエアコンに入っていくので、およそ3mものホースを通らなければなりません。つまり、このホース内にどれだけの成分が残留するのかがわからない以上、推奨はできないのです。
もしもゲージマニホールドをどうしても使用する場合は、せめてDr.Leakを真空引き後などに入れて、その後のガスチャージでホース内の残留分を押し出せば多少はマシなはずです。(それでもどれだけ押し出せるかなんてわかりません)
ドクターリークを注入する際は、30cm~40cmほどの短い注入ホースで確実に成分を入れてあげてください。
ドクターリークミニキット2
4位 「ハイブリッド・EV車に使用不可」と記載があるがなぜ?
これはドクターリークに含まれるオイルが関係あります。エアコンのオイルは実は大きく分けて2種類あり、それぞれPAGオイルとPOEオイルと呼ばれています。PAGオイルはベルト式コンプレッサー搭載エアコンに使用され、POEオイルは電動コンプレッサー搭載エアコンに使用されています。電動コンプレッサーはハイブリッドやEV車に搭載されていますので、Dr.Leak(PAGオイル入り)にはこうした記載がされています。
POEオイル入りのDr.Leakもありますので、ハイブリッドやEV車にはこちらをご使用ください。
Dr.Leak POE
3位 使用量はどのくらい?
ドクターリークは、エアコンのガス量600gに対して1本をご使用ください。例えば、300g程度の軽自動車には1本をご使用ください。そして、ミニバンなどの600g超のエアコンガスが含まれている場合は、2本をご使用ください。
さらに大きなバスなどに使用する場合は、搭載量÷600gで計算ください。車のエアコンガス量(冷媒充填量)を調べるためには、ボンネットを開いてエアコンシールを探してみてください。
2位 配管詰まりなどのリスクはあるか?
ドクターリークは、2018年の発売以来30万本以上の販売実績がありますが、1台も詰まらせたことはありません。その安全性の理由は、ドクターリークの漏れ止め剤はノーポリマー系のため硬化させずにかさぶた状の油膜を形成して漏れを止めることができることにあります。対して、昔によく流行っていたポリマー系は接着剤のように空気中の水分と触れることで硬化して漏れを止めていましたのでリスクを伴うツールとして有名でした。 そして、硬化するリスクがないということは、将来に部品交換をする際などにも硬化しないということですので、整備する際にもご安心いただけます。
こちらの漏れ止め実証動画をご覧ください。
1位 どのくらいの漏れに対応できる?
これは誰もが気にする疑問だと思います。私も逆の立場なら気になります。この疑問に対する明確な答えは残念ながらありませんが、推奨できる漏れの目安はあります。
まず大事なのは、スローリークであるということです。例えば配管に数ミリの亀裂があったとしてガスを入れたらシューっと抜けていく。こうした激しい漏れはスローリークとは言えません。たったの数ミリですが、缶切りバルブのガスの通り道も数ミリですし、エキパンだって数ミリは開口します。こうした穴を塞ぐことは性質上不可能です。
ではスローリークとはどういった漏れでしょうか。わかりやすいのは、数か月かけて徐々に漏れる症状です。「エアコンが効かなくなったからガスを入れたはいいけども、少し経ったらまたエアコンが効かなくなった。」こんな症状にドクターリークは効果を発揮してくれます。そしてこの程度の漏れはあらゆるエアコンパーツで起こり得ます。特にエバポレーターはこうしたスローリークが発生しやすいですが、部品代と工賃とで軽く10万円~20万円は必要になります。スローリークとは直ちに影響はありませんが、修理するにはやっかいな故障なのです。
話が少し脱線しましたが、ドクターリークを使われた整備士の方から「1週間で効かなくなる漏れが止まった」というお声をいただくこともあります。ただ、ひどい症状な程、漏れ止め剤で止められる可能性は低くなっていくのは明白です。そうしたときに、部品交換の代金とドクターリークとで天秤にかけていただくことは大切なことだと思います。
余談ですが、ドクターリークは漏れ予防としてもノーリスクで使えますので、漏れやすい車両にはあらかじめ注入しておくことも有効です。