エアコンガスクリーニングというビジネスモデル
春から夏にかけて自動車の量販店やガソリンスタンドに行くと「エアコンガスクリーニング実施中!!」というポスターやポップを見かけます。なんだか冷やし中華はじめましたのような風物詩みたいです。このエアコンガスクリーニング、はっきり言って超儲かります。しかし意外とまだまだ導入されていない工場や店舗も多く見受けられます。このコラムでは、エアコンガスクリーニング事業について商売人目線で少し深堀りしたいと思います。
エアコンガスクリーニングとは
ずばり車のエアコン内にある汚れた冷媒ガス(エアコンガス)を冷媒ガス回収再生機(ガスのオートチェンジャー)で綺麗な冷媒ガスに入れ替えてエアコンの効きを良くするサービスのことを指します。これだけを見るとエンジンオイル交換のようなイメージですが、エアコンの場合は劇的に改善することがあります。その答えが別記事「良く効くエアコンの3大要件」でもご説明した以下の要件と関係があります。
エアコンガスクリーニングでは、エアコンに対して以下のことが可能です

良く効くエアコンの3大要件
その1 部品が綺麗な状態で新品同様に良く動く
➡劣化した冷媒ガスを綺麗な状態にできる
その2 適切な量の冷媒ガスが入っている
➡適切な量の冷媒ガスをピッタリ入れられる
その3 適切な量のコンプレッサーオイルが入っている
➡オイルの充填ができる
良く効くエアコンの3大要件
その1:冷媒ガスは、長く使ってもそのフロン分子が変化することはありませんが、一緒にエアコンサイクル内を循環しているコンプレッサーオイルに溶け込んでしまい、オイルの酸化劣化、スラッジ、水分にさらされて冷媒純度が落ちていきます。そうした質の悪くなった冷媒ガスをエアコンの外に排出し、回収再生機に蓄えられた純度の高い冷媒ガスを充填します。
その2:冷媒ガス回収再生機は計量充填の機能を備えていますので、それぞれのエアコンにとってベストの冷媒充填量を入れることができます。アナログ機器ではどうしてもエアコンの求める量ピッタリを充填することは不可能ですので、酷いときには100g以上充填量に差が出たりします。
その3:エアコンガスクリーニングをしたい車両は基本的に何年か走ったりして、僅かにガスが漏れた車両ですので、漏れ出たオイルや劣化したオイルを補うためのこのオイル充填は効果的です。(ご注意:エアコンガスクリーニングはその1とその2だけを指すことが多いです)
エアコンガスの回収と再生とは
回収再生機の本領はエアコンの中にある冷媒ガスを機器内のボンベに回収し、その工程で油分や水分といった不純物を取り除くことで、純度を再生させることです。つまり、普通なら再利用できないガスを、もう一度使うことで、本来使うはずだったガスの量をケチる節約することができます。
例えば、冷媒が600g充填された車両があるとします。この車両から400gを回収&再生ができればその400gとボンベ内の200gを充填することで車両に600gを充填することができます。この400gはすべて純利益になります。そして実際に使用した冷媒ガスは200gです。エアコンガスは現在200gあたり500円程が相場ですので、600g充填するために本来は1500円のコストが必要だったのが、今回は500円の実質コストで済んだということになります。
ただし、どんな車両からも冷媒ガスが回収できるわけではありません。中には、漏れてしまって全然ガスが入っていない車両もあります。あくまで、沢山回収出来たらラッキーくらいで考えるのが吉です。
品のオイルに交換した場合です。新品のオイルですから減摩作用や防錆作用は新品同様ですが、すでにエンジン内に発生してしまったスラッジが取れるわけではありません。それならばエンジンの洗浄剤が効果的になるわけです。こんな風に考えて、自分の車に良さそうな1本を選ぶのもカーライフの楽しさだと筆者は考えています。当社は輸入カーケミカルにおいて国内No.1カンパニーですので、油脂類やケミカルでお困りの際はお気軽にお問合せください。